企業として被災地支援を企画するとき、まず大切にしていたことは以下の2つです。
—–ポイント—-
① 現地の支援NPOと密な連携をとること。
大きな震災があると、数日中にボランティアの受け入れ基地(ベース)が行政やNPOによって立ち上がります。日々変化する状況(必要としている物資の種類、ボランティア数や内容等)を把握するために、このベースと連携して役立つボランティアを企画すること。でも震災直後はバタバタしているので、現地のボランティア受け入れ体制が整うまで待つこと。
② 自分たちが与える側の立場なんだ、と勘違いしないこと。
「ボランティアで被災地を訪れるたび、もらうものの方が多かった」
毎週のように東京から東北の被災地に社員ボランティアと訪れていたとき、帰りの仙台から東京行きの新幹線で多くの社員たちが言っていたことです。
現地の被災者の方々が、「わざわざ遠くからボランティアをしに来てくれてありがたい。みんなに喜んで帰ってもらいたい。」と良くおっしゃっていました。このやさしさや配慮に、私たちボランティアメンバーは癒され、パワーをもらって東京に帰っていました。
なので、一方だけが「与える立場」なのは違います(よく見かけます)。
被災された方とボランティアの交流が、お互いWin-Winになるような取り組みにすること。
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2011年3月発生の東北大震災の時、企業の社会貢献推進室にいて、物資の支援、9桁規模の寄付、社員ボランティア派遣などを行いました。
その中でも特に社員ボランティア派遣は、5年間継続した取り組みになりました。
内容としては、最初は「がれき撤去」から始まって、
→ 仮設住宅での声がけ支援(安否確認)
→ PC教室開催
→ 石巻にある大学の学生へのITインターンシップボランティア
へと、現地NPOの方々とニーズを確認し、相談しながらボランティアの形を現地ニーズに変化させていきました。
だいたい、初期の「がれき撤去」のステージにメドがつくと、訪問するボランティア体制も、「一度に何十人もの多人数で行く」のではなく、「被災地のニーズにあった受け入れやすい人数、かつ継続的」な方が、被災地側の受け入れ計画がたちやすいそうです。
企業や学校側からすると、1回に大人数で行った方が企画しやすいですが、そこは現地NPOの方と相談しながら充分検討してください。
でももう、大震災は起こらないのが一番の願いです。
Kyoko