今日、福利厚生担当が主催の介護セミナーを受講しました。
今まで知らなかったことがたくさんあって、さらに介護や認知症について学んで理解を深めなくてはと思いました。
その中でも一番印象的だったのは、39歳のときに若年性アルツハイマー型認知症と診断された丹野智文氏の言葉です。
「認知症」だからといって何もできないと決めつけて
僕たちからできることを奪わないでください。僕達が求めているのは、守られることではなく、
丹野智文氏の言葉より
周囲の力を借りながらでも自分で課題を乗り越え、
自分らしい生活続けていくことです。
これを聴いて思いました。
「認知症の方も、障がい者の支援や、子どもたちの教育の考えと一緒なんだ!」
障がい者の方のサポートも、なるべくご本人ができることで活躍してもらって、フォローする必要があるところは周囲がサポートします。
子育ても同じですよね。小さな子どもでも、家族の中でその子ができること(例えば、お花の水やりとか、階段の拭き掃除とか)で家族の一員として家事でも活躍してもらうことが、その子の喜びにも繋がって、もっとできることを増やそうと成長していきますよね。
だから、障がい者の方も、小さな子どもも、認知症の方も、いろんな人がその人が出来ること・能力・個性を活かして、その人らしく活き活きと生活できることが大切で大事。まさにここでもダイバーシティ&インクルージョンです!
そういうダイバーシティが進んでいる社会になると、クリエイティブな発想や、多面的なものの見方やから、さまざまな新しい商品が開発され、中長期的に社会が成長していきます。
今日のセミナーで学んだことは以下でした。
・認知症は、65歳だと6人に1人(1/6)、80歳だと2人に1人(1/2)、95歳以上だと5人に4人(4/5)の確率で発症している。
→ 高齢者の認知症は「正常」。長生きすればだれもが認知症!
・認知症とは、脳の細胞の動きが悪くなって、社会生活や対人関係にさまざまな支障がでていること。
・認知症の症状は以下の2つ。
①中核症状 : 直接的に起きる症状
物忘れ、同じことを繰り返す、時間や場所がわからなくなる、家族のことが認識できなくなる等
②行動・心理症状 : 中核症状から二次的に起きる症状
徘徊、暴言・暴力・怒りっぽくなる、うつ状態、物を取られる妄想
→ ①の症状から、不安・焦燥感・ストレスが強くなり、②の症状が起きる
→ ①が発症しても、環境や周囲の受け止めによって発生が抑えられる
・レビー小体型認知症という認知症がある。認知症の中で一番多いのがアルツハイマー型(50%)。その次がレビー小体型認知症(20%)で2番目に多い。
・レビー小体型認知症の症状に幻視(げんし)があって、人や小動物など実際にいないものが、本人には現実と幻視の見分けがつかないくらいにアリアリと見える。
→ 周囲からは、オバケを見ているのではなど不審・気持ち悪く思われる。
→ 周りに誰がいるかが大事。幻視と共存するために、安心感や、幻視について一緒に笑って過ごせることが大切。
これらのことからも、他のダイバーシティの要素(性別、人種、出身、年齢、障がい、性的指向、性自認、宗教/信条、婚姻状況、国籍、民族、疾病/健康)のマイノリティーの方たちへの心がけと一緒なことが良くわかりました。
例えばLGBTQの当事者には、よかれと思って勝手に対応を配慮・判断するのではなく、基本的にはすべてひとつずつ、当事者の方にどうしたいか確認することが大事です。
日本人なら考え方が一緒か?といわれたらNOなのと同じで、当事者の方といっても考え方や状況は千差万別ですから。
冒頭の丹野智文氏の言葉も含めて、今日の認知症についての学びはとても興味深かったです。さらに認知症の方々もダイバーシティの1つの要素なんだと再認識しました。
■本日の参考情報
・若年性アルツハイマー型認知症 丹野智文氏
書籍多数
・VR認知症プロジェクト
シルバーウッド
https://www.silverwood.co.jp/
Kyoko