[社会貢献]寄付するときに企業の担当者が確認すべき4つのこと

社会貢献

企業のCSR・社会貢献活動で、一番きっかけが多く、簡単にできるのが「寄付」です。

実際に寄付することになった場合、まずは以下の4つを確認しています。

寄付を集める団体の方も、こんなことを考えてるんだなぁと参考してみてください。

1.寄付先の団体の確認

企業にとって信頼性は重要です。もし寄付をした団体が社会的に許されない団体だった場合、そういう団体を支援しているのか、と会社自体の信頼性を損ねることになります。

このためまずは寄付先の団体のホームページを見て、団体概要から以下を確認しています。
・どんな団体か・・・NPO or 認定NPO など
・代表者名・・・名前を検索して、グレーやブラックな経歴や記載がないか
・所在地・・・実在している団体か
・連絡先・・・いつでも問い合わせができる組織か
・設立日、理事等の経歴、支援している他社はどこか など
なお、できれば事業計画書・報告書、会計計画・報告を掲載しているとより良いです。

もし寄付依頼の電話がかかってきたときは、私は電話をしながらその場で団体のホームページを検索して、団体サイトを見ながらお話ししています。

ただ中には、志が高く、やっている活動が素晴らしい団体でも、ITスキルが不充分でホームページ等がまだ整備されていないところも多くあります。

その場合は、ホームページではなくても、ほかにその団体の信頼性を確認できれば良いかもしれません。そこは個別にご判断ください。

2.自分の会社は、何の分野を応援したいのか

世の中には、良いことをしている団体はとても多くあります。このため、場当たり的ではなく、自分の会社が何の分野を応援したいのか、本業に関連する2~3つくらいの重点分野(重点課題)を決めて寄付先を絞るのが良いです。

そうすると、「なぜ当社がこの分野の団体に寄付するのか」と社内・社外のステイクホルダーに説明しやすいですし、納得性があります。また、寄付の判断もしやすいです。

各社が「CSR重点課題」としてホームページで公表していますので、それを参考にしてみてください。

3.寄付は1回限りなのか、数年継続するのか

よく「当社は●●に寄付しました。」という記載をホームページや広告などで見かけます。

紙面の都合もあるでしょうが、できればもう少し寄付金が具体的に何に使われたのか、寄付金額や何年継続している寄付なのか、寄付団体との写真などを載せられると、さらにシッカリ考えて寄付している感もあり、視覚的にも訴えられますよね。

また、大事なのは企業側に都合の良い寄付ではなく、あくまでも応援する団体の方々の本当のニーズに寄り添いながらの寄付が、目指すところだと思います。

社内で寄付の承認を通す際、最初から3年、5年、10年の継続寄付を想定していたものにしておくと、実効的な、会社と団体との信頼性も高まる、より良い寄付になります。

実際、企業と寄付先団体との関係がよいと、ただの寄付だけでなく、社員参加型のプログラムへ発展することもありますので、ぜひ「寄付してあげる」ではなく、お互いに世の中を良くするために協働する関係でいきたいものです。

4.寄付金の使用計画・実績報告をもらえるか

寄付先団体の体力にもよりますが、ぜひ寄付したお金の使用計画・実績をもらえるか確認してください。

以前、そうそうたる大企業が何社も寄付をしている設立間もない団体がありました。そこは、途上国の子どもたちに絵本を配布して自己肯定感を上げる、というプロジェクトを行っていて、結局当社も500万円の寄付をしました。

結論として、現地途上国で絵本配布の式典は行ったのですが、予定どおりに、その国の100拠点くらいの子どもたちに作成した絵本5000冊が全部届いたのか、結局最後まで確認できませんでした。もしかしたら、今でも当社の社名入りの絵本が倉庫に埃をかぶったまま放置されているかもしれません。。。

さらに驚いたことに、寄付金額の中から、団体代表の東京から現地までの「ファーストクラス」の往復の飛行機代と「最高級ホテル」の宿泊費も引かれてたという、、、。

これは本当に後味の悪い寄付になりました。ぜひみなさんは、寄付したお金の使用計画・実績をもらって、より実効的な寄付になるようお気を付けください。

加えて、、、

景気が悪くなると、今までの寄付が減ってしまうからでしょうか。急にいろいろな団体の方々からの寄付のご依頼電話が多くなることがあります。

団体の方や学生ボランティアの方が、用意した寄付依頼の文章を読み上げている場合も多々あり、ドキドキ感や一生懸命さが電話口からすごく伝わってきます。(*^^*)

もし、このような寄付依頼の電話が来た場合、人によっては勧誘電話を断るように冷たく対応する方もいるようですが、自分の大切な人が電話口の方だったらとイメージして、ぜひ丁寧な対応をしていただきたいです。(勧誘電話もですが。。。)

相手の方は世の中を良くしようと頑張っているNPOなどの方々です。寄付できるかどうかは別としても、ぜひ「当社にお誘いの電話をかけてくれてありがとうございます。」と言えるくらいでありたいです。

そして、たった5分くらいやりとりで、相手の方からの会社イメージが決まりますし、とても大事な機会だと思います。もしかしたら電話口の相手の方が、後々のお客様や優秀な新入社員になるかもしれません。

ぜひ寄付を通じて、企業も寄付先の方々もWin-Winの、継続する素晴らしい取り組みになりますように。

◇参考
内閣府NPOホームページ
https://www.npo-homepage.go.jp/
全国のNPOが検索できます。

日本フィランソロピー協会
https://www.philanthropy.or.jp/
全国のNPOの中で、企業のニーズにあった団体を紹介や、寄付先に寄り添って細やかな実施報告をしてくれます。

日本NPOセンター
https://www.jnpoc.ne.jp/
全国のNPO支援をしている団体で、NPOの紹介をお願いできます。

JANIC(ジャニック) :  国際協力NGOセンター
https://www.janic.org/
世界の支援をしている日本の国際協力NGOを紹介しています。

なんだか、してくれます、ばっかりで受け身みたいに見えますね。もちろん受け身姿勢はダメです。自主的にいきましょう(^^)

Kyoko

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